森ヒルズリート投資法人
執行役員
礒部 英之
平素は、森ヒルズリート投資法人に格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。
本投資法人は、第36期(2024年7月期)の決算を無事迎えることができました。
当期の日本経済は、物価上昇や人手不足による影響が継続したものの、個人消費や設備投資が持ち直し、インバウンド需要の増加が下支えとなることで、底堅く推移しました。
このような経済環境下において、賃貸オフィスビル市場は、堅調な企業業績と良好な雇用環境を背景に空室率が改善傾向にあり、賃料についても底堅く推移しました。高級賃貸住宅市場は、都心部の優良住宅に対する安定的な需要が継続したことで、稼働率及び賃料水準は共に堅調に推移しました。不動産流通市場は、外資系法人による物件取得は引き続き低調であったものの、J-REITについては運用資産を入れ替える動きが活発となったことで、取引額は引き続き高水準を維持し、取引価格についても高値圏を維持しました。
本投資法人は当期においても、テナントニーズを把握した効率的かつ計画的な運営管理及び修繕工事によりテナント満足度の維持向上に努めるとともに、賃貸市況の動向を見据えながら新規及び既存テナントに対する積極的なリーシング活動を展開し、稼働率及び賃料水準の維持向上を図りました。
当期末現在における本投資法人の不動産ポートフォリオは、保有物件ベースで11物件、既投資額で403,143百万円(取得価格ベース)、総賃貸可能面積180,572.82㎡、期末稼働率は99.1%となっています。
上記の資産運用の結果、本投資法人の当期の営業収益は11,173百万円、営業利益は6,879百万円、経常利益は6,344百万円、当期純利益は6,343百万円、1口当たりの分配金は3,310円となりました。2024年7月1日に「ラフォーレ原宿(底地)」の一部譲渡(譲渡価格2,968百万円)を実施し、譲渡益1,418百万円を全て分配しています。
また、2024年11月29日に「ラフォーレ原宿(底地)」の更なる一部譲渡(譲渡価格2,968百万円)を実施する予定であり、第37期(2025年1月期)においては、1口当たり3,080円の分配金を予想しています。
本投資法人は、引き続き森ビルグループの物件パイプラインを有効活用した外部成長を推進するとともに、賃料固定型マスターリースによる収益安定性も保持しながら継続的な分配金の維持向上を図り、投資主価値の最大化を目指します。
今後も変わらぬご支援、ご鞭撻を賜りますようお願い申し上げます。